観光業界には、かってないほどの追い風が吹いています。ビザ緩和や円安によるインバウンドの伸長がこの主要因であることは周知のこと。当然ながら、この影響を受けているのがホテル業界です。北は札幌から南は沖縄まで、ほぼ全国的に都市ホテル、ビジネスホテル、リゾートホテルの業態に関係なく大きく業績を伸ばしています。特に、ホテル事業の指標となる客室稼働率ADR、RevPAR は軒並み対前年比をクリアーする状況を迎えています。

  当然ながら、この好影響は、そのままホテル事業の重要なステップである施設のリノベーション計画にも大きな影響を及ぼしています。特にオーナーサイド(ホテルの所有会社)からの引き当てが顕著になっています。これと並行して戦略的なマーケティング志向が定着、従来にないほどの量と質の両面で、ホテルリノベーションの成功事例を見ることが出来ます。

 今回のPART9では、こうした加速度的に進められている各ホテルのリノベーションの実例を紹介するとともに、本書のPART1以来、連続して巻頭の欧米系ホテルの事例紹介を解説頂いている村上明穂氏の新たなホテルリノベーションについての提言が注目されます。本書の中では、「リノベーションは事業という位置づけ」という提言もありました。つまり、この成否は、ホテル事業そのものの成否を分ける重要なファクターであるという指摘です。

 今回のシンポジウムでは、こうした大局的なテーマと、女性デザイナーからの提言という、世界標準のデザインカンファレンスの要素を織り込んだセッションも企画しました。  ご多忙の中、恐れ入りますが、ぜひとも関係各位との意見交換という趣旨も含め、皆さまの奮ってのご参加をお待ちしています。

開催概要

※シンポジウムは終了いたしました。

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